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Managing Results (vol.4)

マネージャーのコミュニケーション能力

―協働による目標実現マネジメントのためのコミュニケーション―

1.職場のコミュニケーション

 職場のコミュニケーションは問題解決が主な目的であり、その問題解決を協働して行う上では、互いに発信者・受信者として、相手の主張を「理解」し、その上で建設的な「議論」を通じて、最適な「意思決定」に到達することが求められている。従って、コミュニケーションをする場合は自分の主張を相手に理解してもらうとともに、相手の主張を理解することが出発点であり、最も重要な活動となる。これがないと議論の争点が噛み合わず、お互い言いたいことだけ言い合うだけに終始することになる。


2.問題解決コミュニケーション能力

 マネージャーはその役割遂行において、問題解決のコミュニケーションスキルの強化が求められている。問題解決のコミュニケーション能力とは協働の問題解決プロセス全てにおいて発生するコミュニケーションを効果的、効率的に行う能力とともに、目標実現リーダーとして、マネージャーが行う方針原案づくりや、プロセス上で判断、意思決定していく際に求められるマネージャーとして、自己コミュニケーションを含む。

 今後、少数精鋭で部門目標を実現していくためにますます、重要となる自主・自律的活動をサポートするマネジメントスタイルでマネージャーが留意しなければならないのは、従来のような「背中を見せるマネジメント」や「指示、指令のマネジメント」スタイルではない。従って、自主・自律を前提とした協働の目標実現をマネジメントにおいてはマネージャーとメンバーの接点のコミュニケーションの仕方である。

 新たなマネジメントスタイルでの問題解決プロセスでの主要な接点は「@目標の設定」、「A問題の確認」、「Bモニタリング」、「C結果評価」であり、この4つがサイクルとなり、個別業務の問題解決と人材育成が関連する。特に@とCはお互いの業務成果に関わる意味で中核となる。マネージャーは自主性、自律性を促進、支援するマネジメントスタイルにおいては、個人から意欲、能力を引き出し、表現させ、責任を持って行動に移せるようなコミュニケーションの仕方が重要となる。この観点からは、マネージャーはコーチとしての個人活性化へのコミュニケーションの取り方、ファシリテーターとしてのチーム活性化のコミュニケーションの取り方について学び、活かせるようになることが求められる。



3.コミュニケーションに求められる目的と明瞭性(筋道と非曖昧さ)

 自分が伝えたいことを相手に「理解してもらい」、一方で相手からのメッセージを「理解する」ためには、コミュニケーションの目的の確認が必須である。自分が発信者として伝える目的は何か。また受信者として受け取る目的は何かである。 次にコミュニケーションの内容が明瞭であることが求められる。明瞭性とは「内容に筋道が通っていて、曖昧性がない」ことである。


4.目標実現のための構造化コミュニケーション

 問題解決のプロセスにおける情報を成果志向の問題解決という目的に照らして、組み立てていく能力が求められる。その中核になるのが論理的構造化スキルである。多種多様な情報を、自分自身が腑に落ち、かつ参画メンバー内で理解され、共有するためには、論理的(結論と根拠に筋道が通って、あいまい性がない)な関係に整理し、意味あるメッセージに組立てて行くことが求められる。さて、協働での問題解決を実践するためには、設定された問題が解決されるべきであること「問題への取り組みの重要性・必要性」から始まり、その対策が問題解決という「目的に対して、最適な手段」であることともに、その対策によるメリットがデメリットを上回ることによる「効果性」につながり、最後にその対策の「実現性」ために具体的な活動計画を制約条件(リスク)を加味して表現され、伝えることが求められる。目標達成に向けての対策(業務内容)企画を「問題の重要性・必要性」「対策の効果性」そして「実現性」の3つの視点で磨き上げることで企画の質を高める事前評価を行い、メンバー間の共有が必要となる。そのためにその企画を可視化した構造として表現することがマネージャーには求められる。構造化された企画を通じてコミュニケーションをすることで理解が促進されるのである。「構造化」は頭で暗算するのではなく、手を動かして可視化し、改良していくことで「理解」レベルを向上させることができ、新たな発想も浮かぶのである。




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